2010年8月22日日曜日

愛知、帰郷とトリエンナーレ

この8月は2度、愛知県に行った。豊橋と名古屋。豊橋は高校までを過ごした町なので故郷と思っている。それも久しぶりだったので、懐かしい映画のタイトルのように帰郷な気分だった。いまや親も、もともと親戚もいないが、友人たちがしっかりと根を下ろしている。そうした皆と会うために帰ったのだった。そうした故郷には、この歳になると葬式でしか帰る機会がなくなってくるので、一度、ゆっくりとと思って友人たちと会いにでかけたのだ。町はあまり変わってはいない、と見える。ただし、かっての駅前のメインストリート広小路は、どの地方都市とも同じ状態だ。久しぶりに東京庵の「にかけ」を食べ(豊橋は隠れたうどん王国で、東京庵はその代表的うどん屋なのだ)、当然(豊橋食文化を知っている人しか、こんな風には言わないはもちろんだが)、壷家の「いなり」と「みたらし団子」も食べる。京都のみたらしと違って醤油味が濃い。2品とも、同ジャンルでは日本で一番美味いと思っている。そして、夜の飲み会。10年以上会っていなかった友人も集まり、昔のように盛り上がった。ノスタルジーが心地よい歳になった。酒もはずむ。「もう飲めなくなった」「血圧が・・・」と言いながら飲む。ふと、数年前になくなった共通の友人を思い出し、また飲む。暑い夏らしい(帰郷に相応しい季節だ)1日だった。
それから1週間ほどして、名古屋に愛知トリエンナーレに行く。日本で一番予算をつけたという現代アートのフェスである。去年、新潟の妻有トリエンアーレに行ってみて、思いのほかよかったのこともあって、愛知はどうかなと行ってみた。こちらは教えたことのある学生が出品しているし、キューレーションで働いている知り合いもいる。全体コミッショナーの建畠さんも昔からの知り合いである。何か、近しいトリエンナーレだ。言いたいことはいっぱいあるが、とりあえず、続けていってほしいと思う。20世紀の後半から急増してきたこの種のフェスの評価はもう少し先のことになるだろう。そのとき、モダンとポストモダンの問題もはっきりしてくるのだと思う。それより、名古屋で鳥栄の「磯辺揚げ」を食べれなかった。「味噌うどん」も。これでは名古屋に行った気がしない。秋にもう一度行ってみるか。

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