2010年10月5日火曜日

美術、ジジェク、運動会などの1週間

少し時間ができるかと思ったが、授業が始まると、やはり時間がたつのがはやい。授業以外にも会議や打合せ、催しもある。先週は月曜日からず〜と、楽しかったけど、わさわさしていた。まず、同僚で版画の池垣さんの個展を見る。去年バルセロナに研修でいたので、ぼくも何日かお世話になった。彼のドローイング、というより落書きに近いとも見えるが、そこにオートマティズム的倫理性があり魅かれる。打ち上げも盛り上がった。
そして、久しぶりに鎌倉にも行った。昔からの友人で写真家(写真小僧って感じだが)の中村冬夫さんの展覧会をわが情報館でするための打合せである。60年代末から70年代、東京の文化的前線を素直にカメラにとっていた。井上陽水の「氷の世界」のジャケット写真が知られているが、ぼくの好きなのは彼が人間にカメラを向けるときの身体の構え、というより手とカメラの関係だ。それが時代の現実を切り取っていたのだ。そんな冬夫さんの展覧会ができるのは本当にうれしい。
その鎌倉までの時間に車内で何か読もうと駅の書店に入ったら、スラヴォイ・ジジェクの『ポストモダンの共産主義』(ちくま新書)という新書があって買った。こんなラカン系の精神分析学者が新書かと不思議な気持ちになり、タイトルも気に入って新幹線で読み出したのだが、訳がどうもぴったりしない。「現実界」といった精神分析用語が大切だと思うのに、そこがこなれていなくて、いまひとつ要点をつかみきれない。それで名古屋から新横浜までうとうとしてしまった。そして、鎌倉、打合せとなったのだ。鎌倉の近美
(ちょうど岡崎和郎さんの個展をやっていたのは幸運だった)のカフェでけっこうな時間の打合せ。展覧会はうまくいきそうだ。
帰りの新横浜で崎陽軒の真空パックではないシュウマイとラーメンを買って、翌日食べたが、シューマイはおいしかった。真空パックのものはもうひとつだと思っていたが、生シュウマイ(日持ちが2日)はいけた。そして、土曜日は地区の運動会。ちょっと遅れて参加。玉入れとボール運び、全員ジャンケンをした。個人の運動機能の問題は別にして、ぼくの町内は地区行事に熱心で、とくに運動会はモエル。子供たちが少なくなり、いまや中高年運動会に近いが(多くの地区が)、それでも少ない子供たちも含めて、「ウンドウカイ」を楽しむのである。ぼくの地区は総合3位と好成績をおさめ、その上、最後のくじ引きで、向かいのご主人がテレビを当てて、打ち上げがすごく盛り上がったのだった。
そして、日曜日。アーセナルの無惨な負け。チェルシーとの格の違いを見てしまった。ドログバという感嘆符と、その夜気付いた、ハン・ヒョジュの最新ドラマ「トンイ』がすでに日本で放送されていたことの、こちらはもうひとつの感嘆符。この二つの「符」で終わった日曜日。こんな風に1週間は過ぎたのだった。


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