2010年6月20日日曜日

W杯漬け

今回のW杯は面白い。グループリーグも2巡目に入ってきて、熱戦?混戦?と予想が裏切られる試合が多くて、まず、面白い。次は、ブブゼラの音が通低音として響いている雰囲気がテレビからも伝わってきて面白い。これまでのW杯と何か雰囲気が違う。それから、こちらの時間的、心理的余裕のせいか、いろいろと考えることができることも、面白さに関係している。予選ということで、ゴールデンタイムからテレビの前に、そして2試合。そのあと現地時間20:30の第3試合までの時間を利用してネットで情報をチェック(予選最終試合からはリズムが変わってくるが)。そんなわけで漬かっているのである。そのうえ、たとえば、カメルーンのスキャンダルの真相をなんとかネットからと思って、フランス、イギリス、カメルーン等々のサイトをサーフしてしまう、そんなこともやっている。こうしたときにもっと他の語学をやっておけばよかったとつくづく思う。フットボールのためにはやっぱりスペイン語が不可欠(今回はスペインの初戦の反応とチリ代表のことが知りたかった)、それと韓国語も。韓国チームの戦いを当地ではどのように分析しているのかを知りたいのだ。
ともかく、これまでのベストチームはチリである。ビエルサ率いるチームはほんとうにアヴァンギャルドだった。昔のトータルフットボールの現代版だった。次のスイス戦でも同じようにできたらスペイン語を勉強しよう。最悪のチームはカメルーン。これからのオランダ戦でどうなるかわからないが、少なくとも日本戦での裏切りはひどかった。ネットからの内紛の輪郭はわかったが、そうした分裂を引き起こし、チームをダメにしてしまうという国のチーム。それもフットボールの現実である。そのカメルーン敗戦後のファンたちを取材した興味あるレポートがネットにのっていた。http://www.afrik.com/article20066.html
そんなことでいえば、フランスも同じ。アネルカがドメネクをひどい言葉で侮辱し謝罪をしなかったということでチームを追われてしまったが、「アネルカよくやった」という人もいるだろう。これまで言われてきたフランスの協会と監督のダメさが明らかになったということだろう。フットボールは人間と組織の関係を闘争の場へと持ち込むスポーツである。他の集団スポーツでも同じだが、これほど多くの国や地域の人たちに喜びと落胆をもたらしているスポーツはないだろう。W杯に漬かっていると、世界の現実と人間の現実が見えてくるのである。さ〜て、デンマーク・カメルーン戦が始まる。

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